和装の基本知識

レースの帯揚げの選び方|合う着物・結び方・色合わせ

レースの帯揚げの選び方|合う着物・結び方・色合わせ | Erii 和装小物店

レースの帯揚げとは|帯揚げの役割と素材の種類

畳の上に置いた白い花柄の透かし模様の布と、えんじ色の起毛した布
布を並べたイメージ(特定の商品ではありません)

レースの帯揚げは、レース生地で作られた帯揚げのことです。京都きもの町の解説では、レース生地の帯揚げは「カジュアル用」の欄に挙げられています。一蔵マガジンは、成人式やカジュアルなシーンで合わせるものとして紹介しています。

そもそも帯揚げとは、帯の上部で結ばれる装飾の布です(京都きもの町)。帯枕や仮紐の上にかぶせて結び、着物と帯の間に挟み込むことで、紐類を隠して装いを整えるものです。きものやまとは、帯の上からちらりと見せる装飾的な布としています。

素材は幅広く、化繊、綿、麻、正絹などです。縮緬や絽の生地、地模様を織り出したもののほか、最近ではレース生地やベルベットから作られたものもあります。季節や合わせる着物の格によって、素材や色柄を使い分けるとされています。

  • カジュアル用は、ポリエステルの無地やポップな柄物、レースなどです(京都きもの町)。
  • フォーマル用は、主に正絹やポリエステルで、上品な地模様や金糸銀糸の縫い取りがあるものを使います(京都きもの町)。

つるんとした素材の半衿や帯揚げをレースに変えるだけで、ぱっと華やかな印象になるそうです(京都きもの町)。帯揚げ全般の基本は、帯揚げの選び方ガイドでも整理しています。

✎ 作家Eriiの体験から

Erii 和装小物店を営む作家のEriiです。子育てママ作家で、娘の七五三と、友人の成人式のヘアメイクのお手伝いをきっかけに、和装小物の世界にのめり込みました。帯揚げや帯締め、重ね衿などの和装小物を制作・販売しています。

合わせる場面|成人式の振袖・普段着の着物・二尺袖

レースの帯揚げを合わせる場面は、各店の商品説明からいくつか読み取れます。ここでは、出典ごとにその店の書き方を並べます。

普段着の着物

京都きもの町の「レース 帯揚げ 単品 ピンク フラワー」の商品ページでは、普段着きものに合わせる帯揚げとされています。カフェやランチ、お買い物などちょっとしたお出かけ向けのカジュアルな帯揚げという説明です。商品ページには、全長約224cm、幅約32cm、ポリエステル100%と記載があります。

きものやまとの「レース帯揚げ」は、ナチュラルな素材感がカジュアルスタイルによくなじむコットンレースです(商品ページ)。同じレースでも、ポリエステルと綿の違いがあります。

成人式の振袖・二尺袖

京都きもの町の「帯揚げ シフォン レース 単品 オフホワイト」は、生地に立体感があり、存在感のある帯揚げで着物を華やかに彩ると説明されています。サイズは全長約170cm、幅約30cmです。成人式の振袖などによく似合うとの記載もあります。商品ページの用途欄には、成人式や結婚式、お祝いの席の振袖、卒業式・修了式・謝恩会の二尺袖が挙がっています。

一蔵マガジンが女の子らしいフェミニンなテイストに挙げるのも、レース素材の帯揚げやパール付きの帯締めです。女の子っぽくかわいらしい雰囲気になるそうです。振袖まわりの小物は振袖の和装小物チェックリストにまとめています。

なお、京都きもの町の解説では、レースは「カジュアル用」の欄にあり、「フォーマル」の欄には正絹やポリエステルの地模様・金糸銀糸のものが挙がっています。判断に迷うときは、着る場や貸衣装店・主催者の案内を確かめてください。

本結びの手順|畳み方から帯にしまうまで

帯揚げの結び方の基本は「本結び」です。2回絡げて結んだ結び切りの形で、中心に結び目の縦の目が出るのがポイントとされています(京都きもの町)。

結ぶ前に、素材の注意があります。京都きもの町によると、正絹などの天然素材はしなやかで折りたたみやすく、布同士のなじみが良いので結びやすいものが多いそうです。ポリエステルなど化繊は滑りやすく、結び目が固くなったり、布同士が反発して飛び出してきたりするものがあります。レースの帯揚げにはポリエステルのものもあるため、結び目が固くなったり布が飛び出したりすることがあると、先に知っておくと安心です。

以下は京都きもの町の工程に沿った手順です。

  1. 帯枕の紐や仮紐を、しっかりと結びましょう。
  2. 結んだ仮紐を帯の中にしまいます。帯の中ほどまで、しっかり押し込んでください。
  3. 左右の帯揚げを外に開いて、体から引き離します。
  4. 右から整えます。帯揚げを1度きれいに広げて、上1/3を内側に折り込みましょう。
  5. 次は下1/3を折り込み、1/3幅に畳んでください。
  6. さらに2つ折りにします。だいたい1/6幅に折りたたんだ状態です。
  7. 2つ折りの間に指を入れ、脇に向かって撫でましょう。布目を通すように2〜3度繰り返すと、きれいに整います。
  8. まっすぐ整ったら、先の方を帯に挟んで預けておきます。反対側の帯揚げも同様に整えてください。
  9. 預けておいた片方を外し、左右の帯揚げを両手に持ちましょう。
  10. 左側を上に重ねます。着物の衿と同じく、左が上と覚えましょう。
  11. そこからは重力に逆らわず、上から下に掛けて上から出してください。
  12. 結び目を縦にします。結び目の上に出ている帯揚げを、まっすぐ上に立ててください。
  13. 2回目も、上に出ている方を上から下に掛けます。結び目部分を右手の指で押さえ、上の帯揚げを下に重ねましょう。
  14. そのまま上に重ねた帯揚げを絡げて、もうひと結びします。
  15. 指1本を挟んだまま、軽く引き締めてください。
  16. 結び目を帯の中にしまいます。まず前側(着用者から見て外側)を帯の中に入れましょう。
  17. 結び目のゆとり分は、手前側(着用者の体側)に巻き込むように入れます。
  18. 左右の帯揚げの下線を、帯の中に入れてください。
  19. 余った帯揚げは、端からくるくると巻くように畳み、帯の中に入れ込みましょう。

見せ方とアレンジ|振袖はふっくら、普段着はすっきり

帯揚げの仕上がりの形や、帯からどの程度見せるかは、時代によって変わるものです。京都きもの町は、基本的に礼装では華やかさを出すために多めに見せるとしています。

  • 振袖は、豪華な着物や帯とのバランスを取るため、ふっくら曲線的なボリュームを出すとされています(京都きもの町)。
  • カジュアルでは、控えめにすっきり仕上げるものです。個人のお好みによる、とも書かれています(京都きもの町)。
  • 近年の傾向としては、まっすぐすっきり控えめに整えるのが好まれているようです(京都きもの町)。

MK振袖スタイルでは、振袖に本結びをする場合、帯から出る部分を多くしてボリュームを出すよう案内しています。結び方としては、次のようなものが挙がっています。

  • 一文字結びは、帯の上部が隠れるように水平に覆う結び方で、帯揚げが目立つ形です。
  • カモメ結びは、カモメが飛ぶ様子に似ていることから名付けられた、はたちならではの結び方です。
  • リボン結びは、帯揚げでリボンを作る、チャーミングな結び方とされています。

スタジオアリスは、かわい過ぎずに存在感を出したいなら、帯揚げを扇形にアレンジする方法を挙げています。帯揚げでボリュームを出した分、帯締めはシンプルに結ぶと、しつこさのないすっきりした印象になるそうです。振袖での結び方は、振袖の帯揚げの結び方の記事で手順を紹介しています。

色の合わせ方|振袖・帯・帯締め・半衿との組み合わせ

木の台に並べたピンク・アイボリー・水色・赤の透かし模様の布
色違いの布を並べたイメージ(特定の商品ではありません)

色選びの考え方は、出典によって少しずつ違います。

考え方 出典の書き方
反対色で合わせる 赤がメインカラーの振袖なら、緑や青など反対色を合わせる(一蔵マガジン)
同系色で統一する 統一感を出すなら、振袖と同系色の帯揚げ・帯締めを選ぶ(一蔵マガジン)
パステルでまとめる パステルカラーの振袖なら、パステルカラーの小物でまとまりが出る(一蔵マガジン)
帯・振袖になじませる 最新スタイルは、帯や振袖となじむ帯揚げの色を選ぶこと(MK振袖スタイル)
帯締めと揃える 帯揚げを帯締めと同系色で揃えると、スタイリッシュな振袖コーデになる(MK振袖スタイル)
半衿と揃える 迷ったら、まず半衿と帯揚げの色味を合わせる(京都きもの町)

MK振袖スタイルは、近年ベロア素材の帯揚げの人気が高まっているとも述べています。半衿そのものの付け方は半衿の付け方、季節の色合わせは秋の帯留め・帯揚げの色合わせで扱っています。

使ったあとの干し方・しまい方

ここでは、帯揚げ全般について書かれた内容を紹介します。レースやベルベット特有の洗い方は、この記事では扱いません。

  • きものやまとによると、使用後の帯揚げにはかなり強い折りジワが付いてしまうそうです。
  • 帯揚げは汗を吸っているため、ハンガー等で干して汗を飛ばしてください。そのまま仕舞うと変色やカビの原因になるとされています(きものやまと)。
  • 一蔵マガジンは、帯・帯締め・帯揚げを通常のハンガーで陰干しし、半日〜1日程度を目安にするとしています。特に汚れがなければ、干した後に保管して問題ないそうです。
  • 保管では、たとう紙に包み、日光が当たらない場所に置きましょう(一蔵マガジン)。
  • 小さく畳みすぎると折りジワの元になるため、ご注意ください(きものやまと)。

アイロンについて、きものやまとは、当て布をして軽く掛けるよう案内しており、絹素材の場合はスチームアイロンを絶対厳禁としています。レースや化繊の扱いは、それぞれの商品の表示を確認してください。ひどい汚れがあるときは、専門のクリーニング店に出すと一蔵マガジンは案内しています。

Erii 和装小物店のレース×ベルベットの帯揚げ

Erii 和装小物店では、レースとベルベットを組み合わせた帯揚げを扱っています。商品ごとに形と寸法が異なるため、商品ページの記載を紹介します。

上で紹介した京都きもの町の帯揚げ(全長約224cm・約170cm)とは、形も長さも異なります。ほかの帯揚げは帯揚げのカテゴリページで一覧をご覧ください。

Erii 和装小物店のメルカリショップでもご覧いただけます。

よくある質問

レースの帯揚げは、どんな着物に合わせますか?

京都きもの町はレースをカジュアル用に挙げ、一蔵マガジンは成人式やカジュアルなシーンで合わせるものとしています。京都きもの町のシフォンレースの商品ページでは、成人式の振袖や卒業式・修了式・謝恩会の二尺袖が用途に挙がっています。

帯揚げの基本の結び方は何ですか?

基本は「本結び」です。2回絡げて結んだ結び切りの形で、中心に結び目の縦の目が出るのがポイントとされています(京都きもの町)。

使ったあとの帯揚げはどうしまいますか?

帯揚げは汗を吸っているため、ハンガー等で干して汗を飛ばしてから仕舞います(きものやまと)。一蔵マガジンは、陰干しを半日〜1日程度の目安とし、たとう紙に包んで日光の当たらない場所に保管するよう案内しています。

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この記事を書いた人:Erii

「Erii 和装小物店」作家。子育てママ作家です。娘の七五三と、友人の成人式のヘアメイクのお手伝いをきっかけに、和装小物の世界にのめり込みました。「和装をもっと気軽に、カジュアルに可愛く!」をモットーに制作しています。

※本記事は一般的な情報提供を目的に、着物店・振袖専門店などの公開情報を整理した内容です。帯揚げの素材や扱いは商品ごとに異なるため、お手持ちの商品の表示もご確認ください。

最終更新: 2026年10月27日/詳しくはプライバシーポリシー・免責事項・運営者情報をご覧ください。

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